自転車で天国に行こう

世界一周旅行のゴミおきば(2022.08~2023.09)

【Day3 part2】法律違反RTA 2022.08.18

前半の続きです。空港到着時の出来事をまとめてます。

グズにも程があるというか危機管理能力が壊滅的なぼくを見てどうぞイライラしてください。

それではいきましょう・。・

 


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さて空港につきました。ここから想定外の事態の目白押しです。

 

まずこれは完全に海外を舐めてた自分が100000%悪いのですが、事前準備をほぼ何もしませんでした。

具体的に何をしていなかったかというと、オフラインで使えるようにGoogle翻訳とマップを事前にダウンロードしていませんでした。これが致命的な結果を生みます。

 

なんでそんな舐めたことしたかというと、原因の99割は韓国にあります。

韓国では街中の至るところにフリーWi-Fiがありました。なのでSIMカードを買わずとも、そして翻訳もマップもダウンロードせずとも生活に全く困ることはありませんでした。

(そもそも2日間しかいなかったってのもあるけどね;;)

 

それにどこの国も基本的に空港にはWi-Fiがあります。なので韓国で事前にダウンロードせずともウズベキスタンについた後に空港のWi-Fiを使ってやればいいか、とめんどくさがって事前にやることを怠っていました。

 

ここで一枚目の写真を見てもらって、カンのいい人あるいは旅の経験が豊富な人は気づいたかと思います。

タシュケント国際空港は到着ロビーが本館と切り離されていて、到着ロビーで荷物を受け取ったらそのまますぐ外に放り出される構造をしていました。

後から聞いた話によると、こういった空港はたま〜〜にあるようで、特に海外の田舎の空港では顕著に見られるようです。

ぼくの友だちはこういう空港のことを"おもちゃ空港"と呼んでいました(失礼)

 

とはいえぼくは海外旅行経験ほぼゼロなのでそんなこともつゆ知らず、現地に行って面食らいました。

これにより空港内でやる予定だったこと(両替、現金の引き出し、Wi-Fiの接続、自転車の組み立てなど)の全てが崩れました。

 

ここで「本館のターミナルに行けばええやん」って思う人もいるかもしれません。

しかし本館に行く道は自動車とバス専用の道となっていて到底自転車では行けそうにありませんでした。

 


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見ての通り到着したのは夜、あまり出歩きたくない夜の海外でパッキングした自転車の組み立てを余儀なくされました。それも旅が始まる初日だったので不安がすごかったです。

ずっとビクビクしながら自転車を組み立てていました。

 

そして致命的な出来事がここで起こります。

空港の外とはいえ、ギリギリWi-Fiが繋がるスポットまで近づけばなんとか繋げることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし接続のためのSMS認証が何度やってもできません。

これも後から聞いて知った話ですが、海外ではこういったケースがたまにあるようです、、、

 

よりによって空港のWi-Fiでそうなりました。そして韓国と違って街のWi-Fiなどまっっっっったく存在しませんでした。

マップと翻訳がダウンロードできません。完全に詰みました。

 

今の状況をまとめると

Wi-Fiがないのでインターネットが使えない

・マップをダウンロードしていないので位置情報が全くわからない

・翻訳アプリが使えないので現地人と会話ができない

・両替、キャッシングができないので無一文

・夜なので下手に出歩くと危ない

といった感じです。小さな不運が絶妙に重なり合って絶望的な状況が生まれました。

 

旅から1ヶ月ほど経ち、そろそろ海外生活にも順応してきた今では、こんな状況たいしたことありません。たとえば

・そこらへんにいる人を適当につかまえて代わりにSMS認証をやってもらう

・そもそも海外の交通マナーはガバガバなので(ウズベクは特にやばい)自転車で無理やり本館ターミナルに乗り込み、SIMカードと現金をそろえる

・そこらへんにいる人の靴をなめてお金をもらう

・そこらへんにいる人の靴をなめて家に泊めてもらう

・そこらへんにいる人の靴をなめてカザフスタンまで車で送ってもらう

など打開策はそれなりにあります。

 

しかし海外生活1日目の自分にはそれを思いつくに十分な経験も、実行する勇気もありませんでした。なんというか自分の無力さというか、日本の外に一歩でも出たらここまで何もできなくなるんだなという現実を突きつけられました。

 

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ともかく、自転車の組み立てが完成しました。リアルで2時間かかりました。

19:30に着いて現在22:00手前です。

 

空港にいても仕方がないので市街地に出ようと思います。

とりあえず日本と同じ感覚で、駅の周辺なら栄えているだろうとふんで駅へ向かうことにします。

街の看板はロシア語とウズベク語しか書かれておらず当然のごとく一ミリも読めないので、とにかく道ゆく人に片っ端から英語で話しかけます。

 

 

意外にも5人目くらいで英語が話せる若者に出くわしました。

駅までの道は意外と単純だったので口頭での説明をうけ、なんとか駅に向かいます。

 

しかしここでまた問題が発生しました。

 

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これは次の日の朝に撮った駅の写真なのですが、これだけ見てわかるように駅のくせに、それもウズベキスタンの首都であるタシュケントの、タシュケント中央駅という、日本で言うなら東京駅のような国を代表する駅のはずなのに、雑草まみれのチンケな駅でした。(失礼)

 

これも後から知った事実なのですが、ウズベクでは空港のように駅も市街地から少し離れた場所に立地しているようです。

つまり栄えているだろう駅周辺に行くという目論見は完全に裏目に出て、結局深夜12時に何もない町外れに着いてしまいました。

 

ここで心身の疲労からかもう動く気もなくなり、中心街へ行くのも諦めました。

どうせ行っても無一文なので何もできません。

 

というわけでそこらへんにあったスーパーでたった400円のお菓子と飲み物のためにクレカを切り、駅の裏の草の茂みに寝袋を敷いて野宿することにしました。

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海外渡航1日目にしてここまで惨めに落ちぶれるとは流石に思ってませんでした。

日本にいた頃が懐かしいです。ワンピースで例えるなら、天竜人をやめてしばらく経ったドンキホーテ一家みたいな感覚です(伝われ)

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そしてウズベキスタン渡航したことがある人など一部の人は知っていると思いますが

ウズベキスタンでは外国人が野宿することが法律で禁止されています。

 

厳密に言うと滞在登録という旧ソ連時代の名残ともいえる制度がまだ現存しており、ウズベクに72時間以上滞在する外国人は必ずその日に泊まった宿泊地で滞在証明書という紙を毎日もらい、出国の日に検問所で全ての日程の証明書を提出しなくてはいけません。

つまりウズベクでは外国人が野宿したり、民泊を使ったりするのは禁止されているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、まあ、、なんというか、、、見ての通りです。

ごめんなさい。入国初日に野宿しました。入国して4時間で法律を破ってしまいました。

法律違反RTAウズベク部門世界ランク第20位くらいの記録だと思います。

 

しかしここまでの経緯を見てもらえればわかると思うのですが、決して自らの意志で法律を破りにいったわけではありません。

むしろ滞在登録の制度はもちろん知っていたので、これだけはなんとか回避しようとタシュケント周辺で頑張ってホステルやゲストハウスを探す努力はしました。

しかし、どれだけ努力しても無力なものは無力、非力なものは非力でした。

ぼくの実力ではどうにもできず、仕方なく野宿せざるを得なかったのです。

 

 

とはいえ法律を違反したという事実はもう覆せません。

白が黒になった以上、できるだけグレーに近づける努力はしましょう。

 

ということで考えた結果の言い訳は「ぼくは寝なくてもいい体質の病気なのでこの日は寝ずに一晩中自転車に乗ってました」です。天才ですね。まじで。

(追記:後にトルコで知り合った友だちに「多分その制度って観光客の居場所を把握するための制度なんだから寝なくてもどこかにいなきゃだめでしょ笑」ってツッコミをくらいました。清々しいまでの論破をくらいました。)

 

そんなわけでこの日は駅の裏の草むらで野宿して終了。

海外生活初日にしてQOL爆下がりの怒涛のスタートを切りました。

 

こんなグダグダかつ危険な旅路ですが、次の日はなんとサマルカンドに行きます。

おたのしみに・。^